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「よみがえる戦略的思考」 佐藤優著
なかなか鋭い視点です。
対ロシアの外交官として世界を見てきた、佐藤優氏は、抑止力の理論は通用しない。「核共有」「敵基地攻撃能力」も通用しない。我が国の外交は「敵を作らない」が原点。核禁止条約を冷笑するな。戦略的思考が大事、戦前の日本のように価値の肥大化は良くないと言っています。
一方SNSでは誰かは忘れたけど、核抑止ができなければ、日本が敵基地を攻撃している間に、敵国が核を、東京、大阪、京都、福岡に6発撃てば日本は終わると言っていたが、これはかなり現実的な発言だと思います。
よみがえる戦略的思考 佐藤優著 |
国際関係は、「価値の体系」「利益の体系」「力の体系」が複雑に絡み合った動的体系である。
戦争の危機はなぜ去らないのか?今こそ、価値観外交ではなく現実主義的外交が必要だ。
国際関係の三つの体系は「価値の体系」「利益の体系」「力の体系」の動的体系。戦略的思考を欠いたために、戦前の日本では悲劇的事態が起きた。現下の危機を克服するために、戦略的思考をとり戻せ!
①国家間の関係を総合的に整理する
②「強いロシア」にかけた安倍外交
③歴史でみるウクライナ戦争
④コメディドラマ「国民の僕」を読み解く
⑤ロシアから見たアメリカ
⑥ウクライナと核兵器を考える
●「抑止力の理論は通用しない。
●リアリズムから乖離した核共有論。
●「敵基地攻撃能力」は完全に時代遅れの概念です。我が国の外交は「敵を作らない」が原点だったはず。
●戦争は人間の心から起きる。米国が考えているのは「管理された戦争」。
●核禁止条約を冷笑するな。核禁止条約は価値観と関わってくる。根っこにあるのはヒューマニズムです
作家 佐藤優氏 |
佐藤 優は、日本の作家、外交官。同志社大学神学部客員教授、静岡文化芸術大学招聘客員教授。学位は神学修士。 在ロシア日本国大使館三等書記官、外務省国際情報局分析第一課主任分析官、外務省大臣官房総務課課長補佐を歴任。その経験を生かして、インテリジェンスや国際関係、世界史、宗教などについて著作活動を行なっている。東京都渋谷区生まれ。1975年、埼玉県立浦和高等学校入学。高校時代は夏に中欧・東欧(ハンガリー、チェコスロバキア、東ドイツ、ポーランド)とソ連(現在のロシア連邦とウクライナ、ウズベキスタン)を一人旅する。同志社大学神学部に進学。同大学大学院神学研究科博士前期課程を修了し、神学修士号を取得した。1985年4月にノンキャリアの専門職員として外務省に入省。5月に欧亜局(2001年1月に欧州局とアジア大洋州局へ分割・改組)ソビエト連邦課に配属された。1987年8月末にモスクワ国立大学言語学部にロシア語を学ぶため留学した。1988年から1995年まで、ソビエト連邦の崩壊を挟んで在ソ連・在ロシア日本国大使館に勤務し、1991年の8月クーデターの際、ミハイル・ゴルバチョフ大統領の生存情報について独自の人脈を駆使し、東京の外務本省に連絡する。アメリカ合衆国よりも情報が早く、当時のアメリカ合衆国大統領であるジョージ・H・W・ブッシュに「アメイジング!」と言わしめた。佐藤のロシア人脈は政財界から文化芸術界、マフィアにまで及び、その情報収集能力はアメリカの中央情報局(CIA)からも一目置かれていた。日本帰任後の1998年には、国際情報局分析第一課主任分析官となる。外務省勤務のかたわら、モスクワ大学哲学部に新設された宗教史宗教哲学科の客員講師(弁証法神学)や東京大学教養学部非常勤講師(ユーラシア地域変動論)を務めた
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