2025年3月30日日曜日

酒の肴・蒸しなすといんげんの黒ごま和え

■作家 曾野綾子氏の助言

老年になれば、妻と死別したり、妻が急に入院したりする可能性が出てくる。そのために、簡単な掃除、洗濯、料理ぐらいができない男というのも、賢い生き方とは言えない


酒の肴づくり

蒸しなすといんげんの黒ごま和え


食感の良いいんげんは、とろりとした茄子と好対照。夏らしく粉山椒をきかせて。



酒の肴・蒸しなすといんげんの黒ごま和え


なすは電子レンジで蒸しなすに。

さやいんげんはゆでて水にさらし、3㎝の長さに。

なすも3㎝の長さの棒状に。

すった黒ごまに、醤油、砂糖、粉山椒をいれ、

なすといんげんを加えてよくあえて完成。


茄子といんげんが絶妙でした。ごまと粉山椒もいいですね







2025年3月29日土曜日

百歳までにしたいこと 曾野綾子著

 

本を読んだ後に、読後画像を制作しています。


百歳までにしたいこと

曾野綾子著


2024/11/14読了


先月2025年2月28に亡くなった、私の好きな作家です。

「私が死んだ時、周囲がすがすがしく思ってくれたら、それも一つの大成功、終わりがあればすべて許されるの」

まるでこの日を予見したような文章です。

非常に惜しい人を亡くしました。これからも人生の参考にしていきます。



百歳までにしたいこと 曾野綾子著


百歳までにしたいこと

曾野綾子著


■老年の自由

●ある年になったら人間は死ぬのだ、という教育を、日本は改めてすべきなのだ。それは綺麗に自分の生活の後始末をして死ぬという計画と姿勢のような気がする。


■人間力は会話力

●旅の醍醐味は「予想外」。人生の後半の楽しみの主なものは旅行だ。私にとって旅をしたといえる贅沢は「アメリカ合衆国本土の北端シアトルからパナマまで」と「アフリカの顎の部分を横断するサハラの旅」の二つの自動車旅行だった。


■若者よ、心躍る人生を!

●読書は、家柄、学歴などと一切関係なく、自分を向上させる機会である。
●教育の基本は読書であり、独学にあると言いたくなる。独学というより実学だ。


■生涯をかけて磨く眼力

●暇は価値を生んだ・・現代の生活で問題になるのは、寝そべる時間や本を読む暇がないことなのだ。明らかな暇は、決して不毛ではない。それはあらゆる世界を創造し得る豊穣な大地だったのである。

三浦朱門の視線が青い空にあるとすれば、見慣れた生活をしているほうが戸惑わないだろうなと思います。できるだけ以前と変わらない生活を続けることを、三浦朱門は望んでいるだろうと。




作家 曾野 綾子氏


曾野 綾子(その あやこ、1931年(昭和6年)9月17日 -2025年〈令和7年〉2月28日 )は、日本の作家。(93歳没)「曾野」表記もある。本名は三浦知壽子。旧姓、町田。夫は三浦朱門。カトリック教徒で、洗礼名はマリア・エリザベト。聖心女子大学文学部英文科卒業。『遠来の客たち』が芥川賞候補に挙げられ、出世作となった。以後、宗教、社会問題などをテーマに幅広く執筆活動を展開。エッセイ『誰のために愛するか』はじめベストセラーは数多い。近年は生き方や老い方をテーマとしたエッセイが多く、人気を集めている。保守的論者としても知られる。大学の後輩である上皇后美智子とは親交が深く、三浦の生前から夫婦ぐるみで親しかった。上皇后(天皇)夫妻が葉山で静養する折、夫妻で三浦半島の曽野の別荘を訪問することも多い。日本財団会長、日本郵政取締役を務めた。日本芸術院会員。文化功労者。








2025年3月28日金曜日

「読書のまとめ・酒の肴づくり」のWeblog開設

 

「読書のまとめ・酒の肴づくり」の

Weblog開設


現在作成している「鎌倉寺社探訪・読書のまとめ・近代現代史記事紹介・オートシェイプ画イラスト・四季月記・雑記」のWeblogサイトを、2025/10/07でPROプランを解約する予定のため、先日、読書のまとめ・近代現代史記事紹介・オートシェイプ画イラスト・四季月記・雑記の投稿データをすべて削除しました。


このWeblogサイトは、2025/10/07からはフリープランで、

「鎌倉四季・鎌倉寺社探訪」として継続します。


また、それに伴い、新しく「読書のまとめ・酒の肴づくり」のHP開設しました。



「読書のまとめ・酒の肴づくり」のWeblog



「読書のまとめ・酒の肴づくり」のWeblog


今後、四季の花、四季の野鳥のWeblogサイト開設も検討します。






2025年3月26日水曜日

CO2は生命育む恵みの物質

 

私が気に入った新聞コラム

CO2は生命育む恵みの物質

東京大学名誉教授・渡辺正氏


約30万種の陸上植物は、太陽光を動力にした光合成で、安定な水とCO2から高エネルギー物質を作る。

大気に増えるCO2は、むろん地球の緑化を進め、ひいては私たちの食糧を増やしてくれる。


まったくその通りですね。

日本のマスコミはなぜ科学的に正しいことを報道しないのか?

大変勉強になったコラムです。




東京大学名誉教授・渡辺正氏

渡辺 正(わたなべ・ただし)は東京理科大学教授。1948年鳥取県生まれ。東京大学大学院修了、工学博士。東京大学助手、助教授を経て1992年より同大学教授(生産技術研究所)。2012年、同大学を定年退職(名誉教授)ののち東京理科大学に勤務。専門は生体機能化学、科学教育、環境科学。





CO2は生命育む恵みの物質
東京大学名誉教授・渡辺正


CO2を悪とみる1988年以来の発想は、中世の魔女狩りに似て、社会を壊すエセ科学だった。かつて35年ほど光合成を研究した工学系の化学屋が、そう断じる根拠をご披露したい。



快適な暮らしもその恵み

 約30万種の陸上植物は、太陽光を動力にした光合成で、安定な水とCO2から高エネルギー物質を作る。必須物質の全部を生合成する植物は、単独で繁栄できる。

 物質合成能の低い動物は、植物の「製品」を強奪して生きるしかない。草食動物はむろんのこと、肉食動物も間接的に植物を食べている。要するに植物から見た動物は「寄生虫」にすぎない。

 大魚や鯨を頂点とする海中の食物連鎖も、植物プランクトンと藻類がCO2から作る有機物を原点にして成り立つ。

 私たちも植物の恵みで生きる。飲食物のうち、水と食塩を除くほぼ全部が、直接間接の光合成産物だとわかる。体重72キロの筆者を作る13キロの炭素原子も、元は大気中のCO2分子だった。

 光合成は、私たちに飲食物のほか材料(木材など)と繊維(綿・麻・紙)も恵む。1億~2億年前の光合成産物は、化学変化して石油や石炭、天然ガスになった。

 文明や文化を創造し、快適な暮らしと移動法を手に入れ、情報化社会を作ったヒトも、食物から産業用動力までの全部を植物に頼る。高層ビルが演出する都会の華麗な夜景も植物の恵み、つまりはCO2の恵みだと心得よう。



CO2増え豊かさ増す世界

 CO2削減の声が芽生えてから大合唱に育つまで35年余、大気のCO2濃度は増え続けた(たまたま同時進行した昇温の原因は多様)。直近の25年間はペースを上げながら15%以上も増え、世界を豊かにしつつある。なぜか?

 大気に適量の酸素がたまった4億~5億年前に緑藻の一種が上陸し、分化・進化を経て1億~2億年前の恐竜時代に大繁栄した。葉の化石を調べた結果などから、当時のCO2は現在の5~10倍も濃かったと推定されている。

 当時の生物を先祖とする植物に、今のCO2は薄すぎる。だからこそ本格的ハウス栽培では、石油燃焼装置を使って内部のCO2濃度を外気の3~4倍に上げ、植物=作物の生育を速める。

 大気に増えるCO2は、むろん地球の緑化を進め、ひいては私たちの食糧を増やしてくれる。

 衛星観測によると地球の緑は、30年間に約10%ずつ増えてきた。作物の収量も快調に増えた状況を、国連食糧農業機関(FAO)の統計が語り尽くす。食糧の増加は、8億人以上ともいう飢餓人口の低減にも貢献してきた。

 そんなCO2を減らすのは、全人類に向けた大犯罪だろう。



カネと利権「CO2悪玉論」

 CO2は、気温変動の主因ではない。たとえばCO2が単調に増え続けた過去2千年のうち、10~13世紀は今よりだいぶ暖かく(中世温暖期)、江戸期を含む14~19世紀は寒かった(小氷期)。

 先述の1億~2億年前は、気温も3度は高かったとおぼしい。それでも熱暴走など起きず、生物が栄えたわけだから今後、CO2が倍増しても問題はない(CO2の赤外線吸収は飽和に近いため、倍増時でも昇温は0・5度未満)。

 だが国連は、東西冷戦の終結が見えた88年、CO2温暖化危機を口実に、排出の多い先進国の富を途上国へ流す南北調停仕事を思いつく。だから定例集会COPでも、近年は「カネよこせ(途上国)」と「ちょっと待て(先進国)」の口論だけをやってきた。

 実のところ国連の企(たくら)みは、とうの昔に破綻している。80年代末は途上国だった中国が今や世界一のCO2排出国なのに、国の分類を変えないというルール上、今もって「途上国」なのだから。

 けれど、環境浄化が進んで失業に怯(おび)えつつ国連と協働した面々が、一件を「解決可能な環境問題」という虚構に仕立て上げた。

 深刻そうな話にメディアが飛びつき、政治家は票を期待して血税を垂れ流す。巨費の利権を産学界の亡者(一部は知人)が狙い、脱炭素など非科学語を操って庶民を騙(だま)す世になった。

 政府は昨今、脱炭素・経済成長の営みをエセ英語でグリーントランスフォーメーション(GX)と呼ぶ。10年で投資150兆円を期待するというけれど、「脱炭素」の成功だけはありえない。

 たとえば、バイオ燃料のCO2発生量は石油より少ない…と叫ぶ集団がいる。事実なら人類は燃料問題から解放され、化石燃料の大半を掘らずにすむ。だがバイオ燃料はCO2を増やす代物だから、石油採掘が減る気配すらない。

 バイオ燃料は善…という噓が、2022年12月の航空法改正(バイオ燃料導入)につながった。審議会に理系の人はいないのか?

 なお形容詞「グリーン」は、遠い未来の姿ではなく、CO2が増え、植物界も食卓も豊かさを増す現状にこそふさわしい。

 GX関係者はCO2が減ると誤解して喜び、筆者は増えると確信して喜ぶ。私たちは妙な時代を生きている。(わたなべ ただし)








2025年3月24日月曜日

写句 辛夷咲き(こぶし)

写真家の浅井慎平氏が提唱している、「Haikugraphy」とは、写真と俳句を一つにして表現した、「写句」です。


辛夷咲き(こぶし)

3月に詠んだ写句1句。

2020/03/23に詠んだ句です。


辛夷咲き(こぶし)

寒々と朱ひとすじ落ち辛夷かな




写句 辛夷咲き(こぶし) 2020/03/23制作




まだ寒い初春に咲く辛夷の花びらには、朱色の筋が入っています。

何とも印象的な花です。









2025年3月22日土曜日

没後50年 棟方志功作品展

 

没後50年  棟方志功作品展


棟方志功作品展に行ってきました。

販売も目的の作品展でしたので、少し迫力に欠ける展示会でした。




「没後50年 棟方志功作品展」パンフレット








近代日本の生んだ類稀の芸術家 棟方志功の作品を取りそろえての、「没後50年 棟方志功作品展」です。

日本国内はもとより、世界的に高い評価を得た棟方志功の初期から晩年までの板画、倭画、油画、書の逸品の数々をご紹介していました。




「没後50年 棟方志功作品展」




棟方志功[略歴]
1903年 青森県に生まれる
1921年 ゴッホの「ひまわり」の原色版を見て感銘を受け、画家を志す
1928年 平塚運一に師事し、版画の制作を始める
1952年 国際版画展(スイス・ルガノ)に「女人観世音板画巻」を出品し、優秀賞受賞
1955年 サンパウロ・ビエンナーレにサンパウロ・ビエンナーレに「二菩薩釈迦十大弟子」「湧然する女者達々」などを出品し、版画部門最高賞受賞
1956年 ヴェネツィア・ビエンナ—レに「二菩薩釈迦十大弟子」「柳緑花紅頌」などを出品し、国際版画大賞を受賞
1969年 青森名誉市民第1号の称号を贈られる
1970年 第11回毎日芸術大賞受賞、文化勲章受章および文化功労者として顕彰される
1975年 日展常務理事となる
享年72で逝去 同日付で従三位を追贈される




「没後50年 棟方志功作品展」



「没後50年 棟方志功作品展」



「没後50年 棟方志功作品展」




「没後50年 棟方志功作品展」




作品は相変わらずの棟方志功の個性があふれた作品ばかりですが、

個人的には少し物足りなかったです。









2025年3月20日木曜日

「四季の花・余白の時」フリープランに移行

 

「四季の花・余白の時」フリープランに移行


先日3/15に、Weblogサイト:四季の花&余白の時 ・・四季の花・写句・短歌・野鳥&動

物・風景の雑記帳のPROプランを4/27で解約し、フリープランで継続することにしました。


継続のフリープランは、「四季の花・余白の時・・四季の野鳥&動物」とし、データ容量の関係で、以前のPROプランで掲載していた、四季の花・四季の写句・俳画・四季の短歌 ・四季の風景は、削除しました。

PROプランは年会費がかかるので、残念ですが仕方ありません。




継続の「四季の野鳥&動物」



継続の「四季の野鳥&動物」



継続の「四季の野鳥&動物」



継続の「四季の野鳥&動物」




継続の「四季の野鳥&動物」



写句と短歌の作品は、もったいないので、新しいフリープラン、

「余白の時・・四季の写句、短歌」として3/16に復活させました。

掲載の作り込みはこれからですが、じっくりと制作したいと思っています。




「余白の時・・四季の写句、短歌」




また、四季の花と四季の風景も、1年後ぐらいにはフリープランとして復活させたいと思っています。


四季の花









2025年3月18日火曜日

短歌 木蓮(もくれん)

 

短歌 木蓮(もくれん)


2017年3月に散策路で詠んだ1首です。


木蓮の花咲く頃に故郷は雪舞い降りて白銀世界



短歌 木蓮(もくれん) 2017/03/11制作


■木蓮

木蓮の花が咲くころ、北国の故郷はいつも雪のなかです。

今年も雪の降り積もる銀世界かな。






2025年3月16日日曜日

杏 原画


オートシェイプ画は、Excelで面と線の積み重ねで描くイラストです。なかなか面白い絵が描けます。 主に、猫・JAZZミュージシャン・POPミュージシャン・野鳥・花・人物・ポスター画等のオートシェイプ画を制作しています。


日本の女優

杏 原画

2020年制作の4点

2022年制作の5点


2020年の「杏・教訓」から、2022年の「ハンバートハンバート」まで、表現が面白くて、結局9点描いてしまいました。

それぞれに思い出深いイラストになりました。



2020年制作の原画4点



杏 原画 2020/5/10制作




杏 原画 2020/4/25制作




杏 原画 2020/4/26制作




杏 原画 2020/5/10制作




●杏(あん、1986年〈昭和61年〉4月14日 - )は、日本の女優、ファッションモデル、YouTuber。本名および旧芸名、渡辺 杏(わたなべ あん)。東京都渋谷区出身。サンミュージックブレーン、ボン・イマージュを経て、トップコート所属(2008年から)。
青山学院幼稚園、青山学院初等部、青山学院中等部卒業。堀越高等学校中退。大学入学資格検定に合格している。父は俳優の渡辺謙。兄は同じく俳優の渡辺大。




2022年制作の原画5点



杏 原画 2022/2/20制作




杏 原画 2020/5/24制作




杏 原画 2022/1/21制作



杏 原画 2022/07/20制作



杏 原画 2022/1/22制作




私の好きな女優の一人です。








2025年3月14日金曜日

写句 藪椿(やぶつばき)

写真家の浅井慎平氏が提唱している、「Haikugraphy」とは、写真と俳句を一つにして表現した、「写句」です。


藪椿(やぶつばき)

3月に詠んだ写句1句。

2018/03/23に詠んだ句です。



藪椿(やぶつばき)

天空の赤透きとほり椿かな



写句 藪椿(やぶつばき) 2018/03/23制作




散策路の親水緑道の藪椿は、下から見上げると陽の光に照らされて、

赤が透き通ったように見えます。








2025年3月11日火曜日

短歌 手ぶら人生(てぶらじんせい)

 

短歌 手ぶら人生(てぶらじんせい)


2017年2月に詠んだ1首です。


人生の六十七を手ぶらにし身軽に生きて春たちにけり





短歌 手ぶら人生(てぶらじんせい) 2017/02/10制作  親水緑道にて




■手ぶら人生

六十七才のリタイアの日。人生の手ぶら感を満喫し、

また一から生きる春が来たような。








2025年3月10日月曜日

井上靖原作 しろばんば

 

邦画を観た後に、鑑賞後画像を作成しています。

映画 しろばんば を鑑賞しました。


1962年制作、私が12歳の時の映画です。

原作は井上靖、監督は滝沢英輔、脚色は木下惠介、主役は芦川いづみ。


原作は読んでいませんので、内容は映画が初めてです。

井上靖の自伝小説を映画化した文芸作品だそうです。大正四、五年ころの伊豆の少年(小学2年の洪作)の様子を描いたものですが、当時の小学校の様子が、着物姿が、半ズボンとシャツに変わっただけで、私の小学校2年生の昭和32年の様子とほぼ変わっていませんでした。

校庭での朝礼、音楽の時間の唱歌箱根八里、運動会、登校様子等々・・。


これは大正時代の伝統が、昭和32年まで引き継がれていることになります。

なんとなく、ホッとする、懐かしい映画でした。



映画 しろばんば 鑑賞後画像


洪作のあこがれの、祖母さき子役の芦川いづみが、とにかくきれいでした。

父親役の芦田伸介、母親役の渡辺美佐子も、なかなか良かったです。



映画 しろばんば ポスター


日活

「主婦の友」に連載され、深い感銘を与えた井上靖の自伝小説を映画化した珠玉の文芸作品。伊豆の奥深くで祖母と暮らす少年が祖母に寄せる淡い恋へのあこがれと、因襲の中に消えた女の悲劇を描く。



小説 しろばんば 井上靖著



映画COM

しろばんば

1962年製作/101分/日本
配給:日活
劇場公開日:1962年11月21日



ストーリー

大正四、五年ころ、伊豆の山々が暗緑の暮色に沈んでゆく冬の黄昏時には、綿くずのような白い小さな生きものが浮漂し始める。子供たちはそれを「しろばんば」と呼んだ。伊上洪作はこの白い生きものを眺めながら、曽祖父の妾だったおぬいと旧い家の土蔵で暮していた。明日から春休みという日、洪作はおぬいから母屋の叔母のさき子が女学校を卒業して帰って来たことを聞いた。近所の人達に囲まれたさき子の姿は、洪作にとりひどくまぶしかった。さき子が遠く遠く離れて洪作には到底手の届きそうにもない女に思われた。新学期になり、さき子が洪作の通う小学校の教師になると聞いたとき、彼はかすかなときめきを覚えた。洪作はわざと教室で暴れ廊下に立たされることが多くなった。そんな時、さき子は洪作の頭をこづいた。が、洪作はさき子のこうした邪険な態度にかえって落ちつくのだった。夏休みになった。洪作はおぬいに連れられ豊橋の父母の家へいった。そこで洪作は、おぬいと父母の口論から、自分が“おぬい婆ちゃの実の孫じやない”と知り悩んだ。村では、さき子と洪作の担任の先生との噂が広がっていた。ある夕暮、洪作はよりそって歩くさき子と中川の姿を見た。さき子は洪作に気づくと彼の肩を抱き「洪ちゃんも中川先生好きでしょ」と言った。瞬間、洪作の胸に中川に対する憎悪が湧きあがった。「きらいだ!さき子姉ちゃもきらいだ!」彼は二人を残して駈け出していた。秋が去り、再び冬になった。さき子は中川に連れられ彼の任地へ去った。二人を見送った洪作には、痩身のさき子の囲りに綿くずのような生きものが群がってゆくように思えた。洪作がさき子の死を知ったのは、天城の斜面に初秋の風の鳴る翌年であった。初秋の明るい陽の中に立った洪作の眼に、はなやかな色彩に満ちたはずの伊豆の風景が、何か暗い絵具で塗られたように見えるのだった。



■スタッフ・キャスト

監督:滝沢英輔

脚色:木下惠介

原作:井上靖

企画:大塚和

撮影:山崎善弘

美術:松山崇

音楽:斎藤高順

伊上洪作:島村徹

おぬい婆ちゃ:北林谷栄

伊上捷作:芦田伸介

伊上七重:渡辺美佐子

祖母さき子:芦川いづみ

石守校長:宇野重吉

中川基:山田吾一



小説 しろばんば 本の挿絵



なぜか懐かしい映画でした。非常に良かったです。








2025年3月9日日曜日

吉田美和 原画


オートシェイプ画は、Excelで面と線の積み重ねで描くイラストです。なかなか面白い絵が描けます。 主に、猫・JAZZミュージシャン・POPミュージシャン・野鳥・花・人物・ポスター画等のオートシェイプ画を制作しています。


日本のシンガーソングライター、作詞家、作曲家。

音楽グループDREAMS COME TRUE(ドリカム)のボーカル

吉田美和 原画

2018年制作の3点

2020年制作の2点



ドリカムの吉田美和の歌が好きで、ドリカムジャケットのカットを描きました。

なかなか表情が難しかったけど、結構楽しみました。




2018年制作の原画3点



吉田美和 原画  2018/7/16制作



吉田美和 原画  2018/7/16制作



吉田美和 原画  2018/7/16制作




2020年制作の原画2点



吉田美和 原画  2020/1/20制作




吉田美和 原画  2020/1/20制作



●吉田 美和(よしだ みわ、1965年〈昭和40年〉5月6日 - )は、日本のシンガーソングライター、作詞家、作曲家。音楽グループDREAMS COME TRUE(ドリカム)のボーカルで、同グループの楽曲の全ての作詞と数多くの作曲を手がけている。北海道中川郡池田町出身。


私の好きなミュージシャンの一人です。








2025年3月6日木曜日

小鷺(こさぎ)

 

親水緑道の沢の

小鷺(こさぎ)


少し薄暗い沢で佇む小鷺です。

まだ子供ですね。

近くの紅梅も散って、春も近いですね。



親水緑道の沢の小鷺(こさぎ)


■小鷺(こさぎ)

コサギ(小鷺、Egretta garzetta)は、鳥綱ペリカン目サギ科コサギ属に分類される鳥です。全長約60センチメートルで、白サギ類では小形です。全身白色、くちばしは黒、後頭部に数本の長い飾り羽があります。足は黒色で長く、指は黄色。水辺にすみ、カエル・魚などを捕食します。日本では留鳥で、水田・河川・沼などにすみます。



親水緑道の沢の小鷺(こさぎ)




親水緑道の沢の小鷺(こさぎ)



昨日、今日は、寒さもぶり返しです。








2025年3月4日火曜日

曾野綾子氏死去

 

大好きな作家、

曾野綾子氏が死去しました。

非常に残念でなりません。

これからも、氏の残した数々のエッセイは、人生の参考にしていきたいと思っています。



以下は、産経新聞に掲載された、訃報の記事です。


希代の女傑、人間の本質直視した作家の目 死去の曽野綾子さん、

晩年まで社会的活動続ける

2025/3/4 16:08



作家  曾野綾子氏



2月28日に死去した作家の曽野綾子さんは、人間の本質を直視した数々の作品がベストセラーになったほか、世間が言えないことを言う硬骨の論客として、また長年にわたる国際的慈善活動でも知られた。誰に対しても公正で偉ぶらない朗らかな人柄と、自分を曲げない芯の強さを併せ持つ希代の女傑だった。



「女三島由紀夫」

聖心女子大在学中に同人雑誌への投稿で文芸評論家の臼井吉見に見出され、若さに見合わぬ文才で「女三島由紀夫」の異名をとるなど、美貌の新進作家として戦後文壇に華々しくデビュー。活躍ぶりは有吉佐和子さんら同時期に続々と現れた女性作家とともに〝才女時代〟と評されたが、その中でも群を抜いて目立つスター的存在だった。


以後70年以上にわたり、第一線作家として活躍。中年期には不眠症や白内障に苦しんだが、いずれも力強く克服した。執筆の秘訣については「私の小説のタネはたいてい一行(いちぎょう)である場合が多い」と語り、新聞の雑報や日常の小さな出来事にひそむ深い部分を持ち前の好奇心と観察力で膨らませ、人生の断面をえぐる小説に仕立てる手法を得意とした。代表作の一つ「神の汚れた手」は、出産と中絶の両方に携わる産科医の葛藤を正確な医療情報に基づいて冷静に描く長編小説で、生命の尊厳や生殖医療の倫理を問い、大きな反響を呼んだ。綿密な取材力には定評があり、特に土木工事現場巡りはライフワークで、ダム建設を描いた「無名碑」「湖水誕生」などの名作に結実した。



左派を果敢に批判

社会問題にも歯に衣着せぬ評論を展開。産経新聞「正論」欄では昭和48年の創設当初から健筆をふるい、中国礼賛報道や差別語狩りなど、当時言論界で全盛を極めていた左派イデオロギーを健全な常識で果敢に批判し、多くの読者から支持された。63年の正論大賞受賞時には「生活の条件がある程度整った時こそ、逆に私たちが魂を持った人間になり得るかの試練の時になります」と語り、逆境こそ成長の糧になるという人間観に基づく教育論や人生論でも「人間の分際」など多くのベストセラーを生んだ。



23年にカトリックの洗礼を受け、聖書に関するエッセーや紀行文も多い。54年にローマ法王庁から信徒に対する最高の栄誉であるバチカン有功十字勲章を贈られるなど、クリスチャン作家としても高く評価された。47年に海外の日本人カトリック関係者を通じてアフリカや南米の途上国で貧困者への人道援助を行う海外邦人宣教者活動援助後援会(JOMAS)を創立し、40年間代表を務めたほか、日本財団会長時代にも福祉活動の充実へ組織の舵を切るなど、慈善活動への大きな貢献でも知られた。



おしどり夫婦

口癖は「元気な限り、働く義務がある」。その言葉通り、80歳を超えてからも新たにマダガスカルでの医療援助プロジェクトに取り組んだ。関係者によると、令和2年10月に自宅で転倒し、足の骨を骨折。その後自宅療養をしていたが、昨年秋ごろに都内の病院に入院したという。


夫の三浦朱門さんとは文壇きってのおしどり夫婦として有名。晩年の三浦さんを自宅で自ら1年以上にわたり介護し、平成29年2月に死去した際には「こんな安らかな最期を迎えられたのは、日本の医療制度のおかげです」と静かに社会への感謝の言葉を述べていた。




若き日の、作家 曾野綾子氏


曾野 綾子(その あやこ、1931年(昭和6年)9月17日 -2025年〈令和7年〉2月28日 )は、日本の作家。(93歳没)「曾野」表記もある。本名は三浦知壽子。旧姓、町田。夫は三浦朱門。カトリック教徒で、洗礼名はマリア・エリザベト。聖心女子大学文学部英文科卒業。『遠来の客たち』が芥川賞候補に挙げられ、出世作となった。以後、宗教、社会問題などをテーマに幅広く執筆活動を展開。エッセイ『誰のために愛するか』はじめベストセラーは数多い。近年は生き方や老い方をテーマとしたエッセイが多く、人気を集めている。保守的論者としても知られる。大学の後輩である上皇后美智子とは親交が深く、三浦の生前から夫婦ぐるみで親しかった。上皇后(天皇)夫妻が葉山で静養する折、夫妻で三浦半島の曽野の別荘を訪問することも多い。日本財団会長、日本郵政取締役を務めた。日本芸術院会員。文化功労者。



私の好きな作家のひとりでした。

ご冥福をお祈りいたします。









2025年3月3日月曜日

川鵜(かわう)

 

川鵜(かわう)


春が近い帷子川の川鵜

これからもう少し多くなると思います。



川鵜(かわう)帷子川の河川にて



川鵜(かわう)帷子川の河川にて


■川鵜(かわう)

カワウ(河鵜、川鵜、学名: Phalacrocorax carbo)は、カツオドリ目ウ科に分類される鳥類の一種です。

名前の由来は文字通り「河(川)」に生息する「鵜」です。

魚獲りが上手水にぬれた翼を大きく広げ乾かします。

全長80センチくらい。全体に黒色。ユーラシア・アフリカ・北アメリカ東部に分布。

日本にも留鳥として湖・川や海岸でみられ、潜水して魚を捕食。

木の上に巣を作り、集団で繁殖します。《季 夏》





川鵜(かわう)帷子川の河川にて




川鵜(かわう)帷子川の河川にて




春が待ち遠しい。









甲斐よしひろ 原画

オートシェイプ画は、Excelで面と線の積み重ねで描くイラストです。なかなか面白い絵が描けます。 主に、猫・JAZZミュージシャン・POPミュージシャン・野鳥・花・人物・ポスター画等のオートシェイプ画を制作しています。 日本のミュージシャン、タレント 甲斐よしひろ 原画 2017...