2024年8月30日金曜日

優しい日本人が気づかない残酷な世界の本音 川口マーン恵美・福井義高共著

 

本を読んだ後に、読後画像を制作しています。

優しい日本人が気づかない残酷な世界の本音 

川口マーン恵美・福井義高共著

2024/07/24読了



非常に面白い本を読みました。

川口マーン恵美氏と福井義高氏の共著ですが教科書や新聞、マスコミ等では教えてくれない、大陸国家欧州の現実を掘り下げた本でした。

“イギリスはヨーロッパの中では「外様」であり、ドイツとフランスが主導権を争う欧州大陸を外部から干渉するロシア、アメリカに近い存在と位置付けたほうが良い“ はなるほどという見解でした。

欧州、中東が位置するこの欧州大陸は、島国の日本人ではわからない、民族、宗教、政治が
微妙に絡み合った歴史を経て、今の勢力図があるということを理解しました。

非常に勉強になる良い本でした。



優しい日本人が気づかない残酷な世界の本音 川口マーン恵美・福井義高共著 



優しい日本人が気づかない残酷な世界の本音

移民・難民で苦しむ欧州から、宇露戦争、ハマス奇襲まで
嫌われても幸せなハンガリーやスイスを見習え
ウクライナ戦争のカギを握る東欧。リアリストたれ日本人


はじめに・福井義高氏
この対談では、時局に関する雑談に終わることがなく、その歴史的背景にまでさかのぼって、読者の皆さんが大きな流れをつかみ、自ら判断するうえで有用な情報を提供するように努めたつもりである。



序・日本人はヨーロッパの勢力図を何も知らない

■ウクライナ戦争のカギを握る東欧

■米のノルドストリーム爆破になぜドイツは怒らないのか

■西ヨーロッパVS.東ヨーロッパ

■イギリスはヨーロッパではない

■英米の悪夢「独露連携」

■ドイツ文化は”遅れた”東にあり

■民族「追放」で完成した国民国家

■ベルリンの壁崩壊とメルケル東欧時代の謎
 ベルリンの壁を壊したのはソ連だった!?

■封印された中東と欧州の危険な関係
 混乱をまき散らすのはいつもアメリカ
 中東戦争の火種、やはり一番悪いのはイギリス!?

■ソ連化するドイツで急接近する「極右」と極左」
 東欧を襲うグローバリズム

■ドイツを蝕む巨大環境NGOと国際会議
 原発政策はフランスを見習え
 政治家が悪いのか、選んだ国民が悪いのか

■国家崩壊はイデオロギーよりも「移民・難民」
 絶対難民を入れないという東欧諸国の覚悟
 大多数の国民が”損”をする移民政策

■日本は嫌われても幸せなスイスとハンガリーを見習え
 国民と国家経済を守るハンガリーの覚悟
 日本への楽観と悲観。戦後日本人は国防を忘れた。



おわりに・川口マーン恵美氏
戦後、日本人は国防を忘れた。一方のドイツも、長いあいだ冷戦の最前線に暮らしながら、平和主義を貫いた。日本の自衛隊やドイツ連邦軍に対する国民の感情は、とてもよく似ている。ところが、ロシアのウクライナ侵攻以来一年余、ドイツは70年の平安の眠りから覚めるかもしれない。しかしドイツよりもさらに深刻な状況にいるのは日本だ。福井さんの「欧州の惨状に比べれば日本はずっとマシ」という論は、特にドイツにいると、多くの点で肌で実感できる。福井さんのお話をゆっくり拝聴できたことは、私にとって貴重な体験だった。世界は物騒になった。私たちはおそらく、激動の時代に生きている。今、すべきことは、大きな声のニュースは信じないこと、隣の芝の青さに惑わされないこと、そして、自分の頭で考えることだ。




青山学院大学 大学院国際マネジメント研究科 教授  福井義高氏 


福井 義高氏(ふくい よしたか)は青山学院大学 大学院国際マネジメント研究科 教授。東京大学法学部卒業。日本国有鉄道に入社し、国鉄分割民営化後、2000年まで東日本旅客鉄道に勤務。東北大学大学院経済学研究科助教授を経て02年より現職。カーネギーメロン大学にてM.S.及びPh.D.取得。専門分野は会計制度・情報の経済分析。その他の関心のある分野は進化論、現代政治史、マクロ経済学など。担当科目は「財務分析」、「財務会計」など。1962年京都市生まれ。


日本の作家、拓殖大学日本文化研究所客員教授  川口マーン惠美氏  


川口マーン惠美(かわぐちマーンえみ、Emi Kawaguchi-Mahn、1956年 - )は、日本の作家、拓殖大学日本文化研究所客員教授。大阪府生まれ。日本大学芸術学部音楽学科ピアノ科卒業。1982年、当時:西ドイツのシュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科に入学。1985年、同大学院を修了。同年、技術者であるエバーハルト・マーンと結婚し、そのまま2017年まで、ドイツバーデン=ヴュルテンベルク州シュトゥットガルトに在住。2022年時点はライプツィヒ在住。夫の転勤で2年間に渡って生活した、イラン・イラク戦争のイラクでの経験を元に、1990年に『フセイン独裁下のイラクで暮らして』(草思社)を出版。以後3人の娘の母として子育ての他に執筆活動のほか、ピアノ教師、通訳、翻訳を行っている。2011年、拓殖大学日本文化研究所客員教授に就任。2010年以降は、在住しているドイツに批判的な文章をメインに執筆している。特に原発推進・自然エネルギー懐疑主張のエネルギー政策関連が多いが、専門家やジャーナリストではない。








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